2011年6月3日金曜日

水害対応 車を浮かせる フローティングカー                 Floating Car for flood



警視庁の交通統計によると、日本国内の交通事故で亡くなる方は年間約5000人です。
その内四輪車での死亡人数は約1600人。
今回の東日本大震災で車に乗っていて水没し亡くなられた方の人数は発表されていませんが
おそらくその1600人を大きく超えるのではないでしょうか。

それはドライバーにとって交通事故よりも水害による水没事故のほうがリスクが高いと言うことです。自動車メーカーは水害による水没事故と言うのは想定外と割り切り、全く研究開発がなされて来なかったのが現実です。
しかし今、津波に無数の車が飲み込まれていく映像を見て、その言い訳は通用しない事態になっています。メーカーとして水害を想定した研究開発がなされるべき時がやって来たと思います。


誰しも、もし車が浮くことが出来れば車が救命シェルターになるのに・・・と考えられたと思います。


これは乗用車が水害に遭遇した時を想定したフローティングカーの概念です。


考え方は至ってシンプルで、重量物であるエンジン、駆動系、サスペンション、タイヤ、そして排気系部品をボディーから離脱させてしまうのです。


その後の空洞になったスペースにエアバッグを起動させます。
同時にエアバッグの中に発泡剤を注入しエアバッグがパンクしても浮力を維持できるようにします。


手順としては
  1. 乗用車が水没すると、警告ランプが点灯しブザーが鳴ります。
  2. 離脱は運転手の意志により、離脱スイッチを作動させます。
(水没していない時には離脱スイッチは作動しません)


テレビのニュースで線路下の冠水道路の数が、関西地区だけで約470箇所も有る事を知りました。
私の住む埼玉でも、私が知っている冠水道路は3~4箇所有るので、全国レベルでは数千箇所に及ぶのでは無いでしょうか。


現状では、どんな高級車でも車の水没から乗員を守る事は出来ません。
特に高齢者や女性や子供は水没車からの脱出は不可能に近いと言えます。
沈む車はそのまま棺桶になってしまいます。
そろそろ真剣に自動車メーカーはこのフローティングデバイスの研究を始める時期では無いでしょうか?


JAFの車の水没テストをご覧ください。http://www.youtube.com/watch?v=3UN0ubrW6Io
衝撃的な現実がこの動画は物語っています。
水没した車の窓をハンマーで打ち破って社外に脱出出来るのは
スタントマン以外無理です。
大人の男性でも無理。